
BLACK SABBATH / GOING THROUGH CHANGES[1CD-R]
LOST AND FOUND / LAF092
01 Tune Up/Introduction
02 Tomorrow's Dream
03 Sweet Leaf
04 War Pigs
05 Snowblind
06 Iron Man
07 Changes
08 Cornucopia
09 Wicked World (Incl. Guitar Solo)
10 Embryo/Children Of The Grave
11 Paranoid
at "NGARUAWAHIA MUSIC FESTIVAL"
Waikato River, Ngaruawahia, NEW ZEALAND / July 1st, 1973Waikato River, Ngaruawahia, NEW ZEALAND / January 7th, 1973
タイトルにも起用されているように、このブートのウリはなんと言っても超レアな“Changes”の実演にあります。音質はこもりまくりでクリアさに欠け、悲しくも“往年のオーディエンス録りブートらしい風情”に満ちてしまっていますが、貴重度という尺度で見ればそんなもの何の手枷足枷にもなりません。トニーがピアノを弾き、ギーザーがメロトロンを奏で、オジーが切々と歌い上げる……そしてビルはたぶん休んでいる(笑)……ライヴ映えするこれほどの名曲がオリジナル・ラインナップではなぜ3回しか演奏されなかったのか、首を傾げたくなること確実です。突如として切り込み一瞬にして空気をドヨーンと一転させてしまう“Cornucopia”との対比も見事。この空気の変わり目にこそ、サバスの真価が顕れているように感じました。“Changes”が造り出したある種神聖な香りを持つ空気と、邪悪極まりない“Cornucopia”のリフが構築するコントラストの素晴らしさによって、すべてを暗黒の渦に巻き込んでしまうサバス特有の“リフの魔力”がより一層深く浮き彫りにされた格好になっているのです。そういう意味でも“Changes”は欠くべからざる曲だったんじゃないかと思えてなりません。ライブ実績3回のうち、NGARUAWAHIA MUSIC FESTIVAL(ところで、何と読むんでしょうねコレ。強引に読めばヌガルアワヒアか?)から9日後のシドニー公演における“Changes”もブート化されているようなのですが(写真下↓『THE LAST GOODBYE』SLIC002)、こちらは“Changes”に続く曲が“Iron Man”なので、対比の妙を味わうには『GOING THROUGH CHANGES』の方が優れていると言えましょう。“Changes”の3分46秒近辺にはレコーダーのモノとおぼしき咳が録音されてしまっていますが、例の葉っぱによるものと思えばそれもまたオツってもんです。
ちなみに、収録月日は上記で訂正したようにクレジットにあった「7月1日」ではなく、「1月7日」が正確なようです。さてはブート業者め、ヨーロッパ式の日付表記を読み違えたか?(笑)
【AUD音質:★★】
【アートワーク:★★★】
【チェンジズ感涙度:★★★★★】

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